本日も当ブログをご覧頂きまして有難う御座います。
どうもテツヤです。
本日のご紹介は、都内からお越しの「VW ゴルフ7ヴァリアント」で御座います。
汎用性の高さにおいて、とても優秀という個人的な感想のヴァリアントさん。
人が乗れて荷物も積めて、それなりにしっかりと走ってくれて、そこそこ頑強という優秀さ。
ハッチバックよりは長いけれど、幅が一緒という点でゴルフ並みに乗り回しの良さもありますし。
輸入車とは言っても驚きの価格帯にはなりませんので、所有するのもキツくはないですし。
一般的な使用面での平均点の高さが魅力でしょうか?対抗馬はボルボになってくるんでしょうかね。
さて今回のご依頼は、灯火類のガチャガチャ点灯修理です。
「ガチャガチャって何?」と思われるかと存じますが、状況をご確認頂ければと。
上記は、すべての灯火類を点灯させた状態ですが。
ヘッドライトが片側点灯していない等、本来であれば点灯している筈のものが光ってません。
例えば、どこか1箇所が。とか、どれかから順番に。であれば、それぞれのバルブを疑うのですが。
これが同時発生となると、嫌な予感しかしない訳です。
そう、たぶん犯人はBCMでしょうね…(汗
お客様の思い当たる発生条件は、テールランプのバルブをLEDから電球に戻した辺りからだとか。
これが逆であれば可能性は高いですが、社外LEDから純正電球となると、関係性は低そう。
それよりも可能性が高そうなのは。
やっぱりヘッドライトでしょうか。
TSIヴァリアントには内側のU字部分が点灯するライト設定が無いし、アイラインが黄色の純正ライトは無いですし。
確認しますと、ライトをカラ割りしての塗装と。
内側を点灯する様にカスタムし、外側のU字部と同時点灯させてのデイライト化のカスタム仕様。
となれば、まず疑いたくなるのはヘッドライトでしょうかね。
「車検対応」という事で、コネクタを取り付けて。
これを外せばU字部分は消灯する様になっているのですが。
コネクタを外すと、U字部分は内側も外側も消灯しちゃいます。
純正仕様で点灯する外側U字も消灯しちゃうとなると、ライト配線を弄ってると思われます。
となれば、これをどの様に変更しているのか?は、作った本人のみぞ知る部分。
その情報を持たない人間が、後から解析しようとすると苦労します。
で、この「苦労する」の部分は、そのまま工賃として乗っかりますので。
そう言う意味では、仕様変更した本人が修理する方が早い。と言うのは常識。
と言う事で、当社での料金が発生する前に、施工したお店への相談をお勧め致しましたが。
施工されたお店は西日本にあるとの事で、少々難しいのだとか。
そんな訳での、当社へのご相談となるのですが。
不明部分が大きすぎて、事前見積もりは難しい。
最終的な金額は結果論、しかもヘッドライトが関わるとなると30〜40万円は軽く超える可能性が高い。
しかも、それ以外の部品が発生する可能性もあるので、車両代替えも選択肢に入る金額になるだろう予想も容易いです。
であれば、余計な修理費を発生させる前に、同クラスの車を探した方が良いのでは?
しかし現状では中古車の価格も高止まりなので、これもまた難しい選択。
現状、進むのも退くのも難しい世の中で御座います(涙
上記を踏まえ、お客様とご相談させて頂いた結果。
現時点で故障確率の高いBCMのみを交換する事に。
ただし、BCMが経年劣化で故障する確率は低いので。
それを故障させるに至った原因は、そのまま残ってしまう可能性があるのは大きなデメリット。
そうは言っても、ヘッドライト単体の調査、もしくは新品への交換は非常に高額。
であれば、取り敢えずの状況回復という事での着手となりました。
ゴルフ7のBCMはグローブBOX裏にあります。
ベースは左ハンドルなので、本来はステアリングコラムの外側に位置する事になるのですが。
VGJにより日本に入ってきたmk7は右ハンドルなので、グローブBOX裏になる訳です。
どっちの方が作業は楽チンなのか?いつも考えさせられます(汗
ハーネス確認を容易にするために、サイドパネルを外します。
エアバックコネクタも外しますが。
これは後でエラー消去するので問題なし。
黄色いコネクタは緊張感を誘いますが、丁寧に扱ってあげれば大丈夫です♪
そしてグローブBOXを外します。
DiscoverProの配線やらETCの配線やら、外す配線が多いのがグローブBOX脱着の面倒さ。
車両情報を統括するDiscoverProでもありますから、エラーは多岐に伝播します。
各部品からの通信が遮断されますのでね、車としては何が起きてるのか!?と慌てる訳ですよ。
人で例えるならば…はグロいのでやめましょう(汗
それにしても、何かすごいところに配線が通ってるな…。
そしてBCM。
いや見えないし指入らないし…。
これやる時は、いつも指が傷だらけ?いやもう慣れましたかね(笑
整備書では確か、真下に下ろす事になってたかと思いますけど、やれるもんならやってみろ状態。
車両ハーネスはモーパイでの脱着となります。
こういう時は、指先に目が欲しくなりますが。
掴んだ瞬間に失明する事になるので無茶ですね、それかもう一つ指関節が欲しい(切実
なんて事を妄想しながら交換し、アダプテーションして交換は終了。
そして緊張のキーON。
灯火類は無事に点灯。
心配していた「キーONと同時の再故障」も発生せず。
現時点では各々正常に機能しております。
ただし時間差での故障は責任を持てず、これについては織り込み済みでの作業とはなりますが。
しかしそれでも、やっぱりヘッドライトは診ておきたいところ。
これが自分のであれば間違いなく着手してますが、そうでは無いのが残念であります。
でもしかし、単純にBCMの経年劣化故障の可能性もある訳ですから。
必ずしも悲観的な感じになる必要はありません。
あくまでも可能性の問題で、ここから何事もなく済む可能性もあります。
もしライト交換を伴うのであれば。
内側U字部の点灯を純正機能でクリアできるスマートさでおすすめしたいのが純正のR用ヘッドライト。
内側のU時点灯に加えて「DLA(ダイナミックライトアシスト)機能」も装備できますし。
DLAはゴルフ7世代で純正装備している車両が国内にはいないので。
修理と一緒に装備するならばハードルは低くなるかと。
「ゴルフ7:Dynamic Light Assist(ダイナミックライトアシスト)レトルフィット」
アイライン部分の塗装のためにカラ割りは必須ですが、それでもリスクはかなり低かったはず。
そうは言っても、今まで正常に機能していたのだから、それは車と施工者に感謝ですね♪
結構な手筈で、しっかりと作業されていたのであろう事は、容易に想像できます。
たぶん当社であったら、やっていない作業でしょうしね。
施工後のリスクを考えると、自分の車での趣味でなければ手を出さない部分です。
それにしても、まずは無事に直ってくれて良かったです。
車両のカスタム具合から、車に対する愛情は伝わってきますし。
走行距離も、まだまだ手放すには惜しい距離ですし、これから乗ってくるレベルですし。