本日も当ブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。
どうもテツヤです。
本日の作業紹介は、埼玉県からお越しの「VW ゴルフ7ヴァリアント」でございます。
今回のご依頼は、車体とリアハッチを繋ぐコルゲートチューブの交換です。
ここのところと言いますか、当社では定番となりつつある修理作業でございます。
経年劣化、もしくは用品取付の際にチューブを外す事よる破損が理由での作業。
原因としては後者が多いでしょうか?
ドラレコ等の配線をチューブ内に通す際、チューブは外しちゃった方が楽ですからね、基本的には。
ところが一部のメーカーや車種、そしてVWでは、ここが地雷になっておりまして。
外すとチューブを車体に止めておく樹脂部分が壊れるのです。
どれだけ慎重に外しても壊れる時は壊れる、力技てやっても壊れない時は壊れない。
つまりは”運次第”なのですが高確率で壊れます、不発弾はほぼないので優秀な地雷です(皮肉
しかし壊してしまった方を馬鹿にしたりする事は絶対にありません。
なぜならば「チューブ内に配線を通そうとした」のは正常な選択肢であり。
安易に「チューブに這わせて外を通す」という工程を選ばなかったのは素晴らしいからです。
ネットでは、なんやかんやと議論点をズラして、外側配線を正当化しようとする方が多いですが。
ダメなものはダメなんです、経年劣化で配線が断線するリスクよりも、車内が水で濡れるリスクの方が高く。
外を通して工賃を安くするよりも、水濡れを起こした車内を修復する方が、はるかに料金は高いです。
頑張ってチューブ内を通すか、自分で無理ならばお店に頼みましょう。
今回の状況を、まずは確認。
今回も左右ともに交換します。
接着剤で応急処置されていたそうですが、ここは動くので対応しきれないのです。
ご自分で交換にチャレンジされたそうですが、面倒になりそうなのでと依頼いただきました。
まぁ確かに、面倒でしょうね…私でもそう思いますもん(汗
ちなみに。
動く部分の配線はテープなどで固定しない方が良いです。
固定してしまうと、毎回必ず同じ部分が曲げ伸ばしされるので、配線が内部断線する原因になります。
ゴルフ5でよくある、ドアヒンジ内の配線断裂は、これが原因。だと思われます。
部品はお客様のお持込み品を使用。
ラベルを見ると中国製?
経験上、嫌な予感が過ります。
そしてこれは、のちに現実となるのです…(涙
作業はまず、作業範囲の狭い左側から(助手席側)。
なんの配線か?エレクトロタップが先客で存在。
位置的にバック信号かな?今回の作業には関係がないので無視してOK。
主な作業はコネクタの分解と再構築なので。
と思っていたら、謎の配線を発見。
テープを剥いてみると「紫/緑」と「黒」の配線。
この位置に純正配線でこれはいないはず…と嫌な予感。
しかもこの黒配線の太さから考えるとアースではないだろうなぁ…と。
つまり追いかけていかないとダメですね、工程が大きく増えます(汗
どこまで伸びているのか?
あぁ…嫌な予感が大きくなるのですよ。
結局全部の内装を外すことに。
右側を修復する際に外すのでいいんですけどね。
でも想定外の配線追跡は大変なのです。
たどり着いた先はコネクター。
やはりアース線じゃなかった、アース線だったら緑の線と一緒に途中で切ってた。
「あれ?」と感じるのは大事ですね、これは経験値ですわ。
と、オールドタイプっぽい事を言ってみる(笑
まぁ長くやってれば誰でも気付きますわね、社外配線であれば特に。
と、安心してたら、こいつを忘れてた。
油断ならぬ純正配線、その名も「同色」であります。
どうして同色で長く伸ばすのか?せめて近くで中継コネクタにしといてくれよと。
そして作業範囲の広い右側(運転席側)に。
と思ったら、ここだけで終わってた幸運。
ハッチバックとヴァリアントは構成が違ったっけ?
どちらにせよ、先ほど増えた工数分は、ここで少し減らせたのはラッキーです♪
左右ともに作業を終えたら。
チューブを固定する前に、サイド配線のチェック。
チューブを挿した後に間違いが見つかったらゲームオーバーです。
場合によってはチューブを発注せねばなりませんからね(汗
で、無事にチェックを終えて。
チューブを入れようと思ったら問題発生。
この部分が刺さらない、よく見たら微妙に形状が違う。
こちらは期待通りと言って良いのか?流石の中華クオリティ地雷が最後に待っていた(汗
5秒で終わる仕事が30分になる地雷、あれこれ考えながら収めます。
収めますが収まらない。
収まっても、数回リアハッチを開け閉めすると外る時があるチューブさん。
当社で仕入れた部品であれば、お客様には平謝りで、早急に部品手配ですが。
今回はお客様手配なので、状況をご説明して、一旦そのまま使用される事に。
動かさなければ、こうして綺麗にハマってるんですけど…。
動かすたびに緊張されるでしょうか、雨が降ったら余計でしょうね。
かといって交換するにも、また工賃が発生しますし…(汗
あまり高い部品ではないので、やはり正規ルートでの仕入れが安牌ですね…。